鳳鳴酒造 ほろ酔い城下蔵
「ほろ酔い城下蔵」は、清酒「鳳鳴」醸造元の鳳鳴酒造が、築200余年の本社蔵と蔵元の邸宅を改装、整備して江戸時代のたたずまいや丹波杜氏の伝統、日本酒の昔ながらの製造方法を知っていただくために平成13年(2001年)に酒蔵見学施設としてオープン、平成15年(2003年)に国の登録有形文化財になりました。
平成27年(2015年)に篠山市(現:丹波篠山市)は日本遺産に認定されました。その認定ストーリーは、「丹波篠山 デカンショ節ー民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」。このストーリーの15の構成文化財に鳳鳴酒造のほろ酔い城下蔵が入っています。
酒蔵と住居は、創業した江戸時代の寛政9年(1797年)に建築されたもので、昭和50年(1975年)までは実際にこの場所で酒造りをしていました。
ほろ酔い城下蔵
【表玄関・店内】
ほろ酔い城下蔵の玄関口は本社蔵と隣接する築200年以上前の西尾邸で、江戸期の建物そのままの雰囲気で皆様をお出迎え致します。
酒蔵見学後は店内で清酒「鳳鳴」のほとんどの酒類のお酒の試飲ができ、気に入ったお酒の購入もできます。
【酒蔵見学】
店内を抜けると、城下蔵の酒蔵見学ができます。
現在清酒の造りは、JR篠山口駅すぐ近くの味間蔵(あじまぐら)で全量を仕込んでいますが、昭和50年までは実際にこの場所でも酒造りをしており、見学施設内では当時の酒造りの現場と当時使用していた道具類を見ることができます。
~見学コース~
(店内より)→米蔵→釜場(かまば)→仕込み蔵→槽場(ふなば)→麹室(こうじむろ)→パネル展示→仕込み蔵・音楽振動装置→(店内へ戻る)
見学コースのご案内
・米蔵
仕込みに使う白米を貯蔵していた場所。
・釜場
洗米をしたり、こしきを使って米を蒸したりしていた場所。酒米を蒸していた大きな釜や木製のこしき、踏み桶、にない桶などの古い道具が展示してあります。
・仕込み蔵
お酒を仕込む場所で、仕込みタンクが数多く並んでいました。また出来上がったお酒を貯蔵する場所でもあります。
・槽場(ふなば)
仕込み上がったもろみをしぼる場所。もろみをしぼる機械「槽(ふね)」や酒袋が展示してあります。
・麹室(こうじむろ)
蒸米を運び、お酒を仕込むために必要な米麹を作っていた場所。約35~40度の温度を保つために四方の壁や天井・床は二重構造になっており、その中には断熱材としてもみがらが詰め込まれています。
・パネル展示
清酒鳳鳴の製造過程をパネルでご紹介。
・音楽振動装置 ※仕込み蔵内に設置
音楽振動醸造酒『夢の扉』を醸造する音楽振動装置(トランデューサー)が装着されたタンクに触れていただいて、音楽振動を体感することができます。
【ほろ酔いホール】
槽場のスペースを利用して、酒蔵コンサートや寄席、講演会などの各種イベントを開催しています。昭和初期製の珍しい6本脚グランドピアノ(ヤマハグランドピアノ「ルイ16世型」No.3)を設置。
収容人数は80名程度で本格的な音響設備や照明設備はありませんが、古い酒蔵に響き渡る自然の音響効果は最高の雰囲気を味わせてくれること間違いなしです。